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2024/06/28 18:12

お取り扱いについて

《陶器製品のお取り扱いについて》

食器としてお使いいただく場合、匂いや汚れなどが付着しにくくするため、目止め処理をお勧めしています。

代表的な目止め処理方法としては、米の研ぎ汁に入れて中火程度の火力で沸騰した後、弱火で20〜30分程度煮込んだ後に火を止め、常温まで冷ます、があります。

また簡易的な方法として、毎回使用前に水につけることによって、汚れの沈着を防ぐ効果もあるようです。
電子レンジは温める程度の利用でしたら可能ですが、素地に残っている水分が熱によって膨張し、破損の原因になりえますのでご注意ください。

食洗機の使用は、機械の中で食器が動き、欠け割れ傷のリスクが高まりますので、お避けいただくことをお勧めいたします。

オーブンでの使用はできません。

保管する際、器どうしを重ねる場合は、紙や薄布などを挟むと湿気や傷を防ぐ効果があります。

汚れが気になったりカビが生えてしまった場合は、薄めた漂白剤に漬け込む、などをご利用ください。

素材について

《陶について》

私たちが使用している粘土は、作るものの性質に合わせて、複数の粘土を混ぜ合わせています。土練機(どれんき、と読みます)と呼ばれる機械で練り合わせたのち、数週間以上寝かせます。

その後、手で練りあげる「菊練(きくねり)」によって成形しやすい状態に整え、回転する円盤の上で成形する「ろくろ」や、均等な厚みにスライスした粘土の板を成形していく「たたら」などの技法で形を作っていきます。

皿やボウルなどの形に成形された粘土は、その後、半乾燥させた状態で余分な土を削って軽くしたり、彫り模様をつけます。

その後、完全乾燥させてから。1度目の焼成、すなわち「素焼き」を行います。比較的低温(800度程度)で焼き上げ、安定した(だけど結構脆い)状態にします。

この素焼きしたものを、今度はやすりがけをし、表面の状態を整えていきます。その後、今度は釉薬(ゆうやく)と呼ばれる液体を掛けます。この釉薬は、水の中に表面をコーティングするガラスの成分を中心とした様々な物質を溶かし込んであります。

この釉薬は、1200℃〜1300℃の高温で焼かれることにより、溶けてその表面をコーティングするのと同時に、その掛け方、塗られた厚み、使用した粘土との組み合わせなどによって様々な表情を見せてくれます。

この高温での2回目の焼成を「本焼き」と言い、釉薬によるコーティングを形成するのと同時に、釉薬の中にある粘土の器本体(=素地)がぎゅっと焼き締まり、硬く丈夫になります。

そしてこの焼き上がったものが冷えていく過程では、「貫入(かんにゅう)」による表情が加わります。「貫入」とは熱で膨張したものが冷えて収縮することによってコーティングの表面に入る微細なヒビのことで、熱収縮率やヒビの入りやすい原料の配合を計算して、粘土や釉薬の調合がしてあります。

こうして私たちの陶を素材とした作品は出来上がります。

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